2021年を振り返る


Fujifilm X-E4, Fujinon XF35mm F1.4

去年に引き続き2021年も大変な年になりました。札幌市外に出たのはかろうじて出張が許された4月に一度だけ。それ以外のイベントはすべてオンラインになり、コンピュータとウェブカメラの前で過ごす時間が去年以上に長く感じられる一年でした。2020年には開催自体が中止された学会や研究会の多くがオンラインで再開されましたが、オンラインのイベントは自分にはどうも合わなくて、役員をやっているなどどうしても必要なもの以外はほとんど参加しませんでした。

研究について

去年に引き続き日々生じるさまざまな事案に対応するのでいっぱいいっぱいで、研究については(相変わらず)停滞気味な一年でした。話す仕事はすべてオンラインで、これとかこれとかこれのようにタスク・ベースの言語教育(task-based language teaching: TBLT)に関するものが中心でした。4年前に出た共著書とそれに関わるこれまでの教育実践や学会発表に基づいたもので、これまでの経験を整理するよい機会にはなりましたが、このテーマについてもそろそろ何か新しいことをやらないといけないなと感じています。

書く方については、今年公刊されたのは次の2冊でした:

どちらも基となった原稿を書いたのは随分前のことですが、後者(通称『(黄色)エビ本』)については、ここ数年学会のプロジェクトや科研のグループで一緒にやってきたメンバーでまとめた一冊なので、無事出版できて何よりです。同じ研究社から2015年に出した『はじめての英語教育研究:押さえておきたいコツとポイント』の続編的な位置づけでもあり、英語教育(研究)関係者のみなさんにはぜひセットで読んでいただきたいと願っています。

教育について

教育活動の方もいろいろ大変でした。去年の後期(第2学期)から対面とZoomでの同時接続を併用したいわゆるハイブリッド授業を行ってきましたが(ハイブリッド授業についてはこちらを参照)、これがとにかくしんどくて、しかも教育効率がかなり下がってしまったので、感染状況が落ち着きとワクチン接種状況もよくなった今年の後期からは、一部を除き原則対面授業に戻しました。僕は語学教員で、しかも少人数クラスのみを担当(今年度でいうとひとクラス最大20名)という事情もありますが、対面授業になったことで2019年までの授業内容にだいぶ戻すことができたのではないかと思います(このあたりについては正月休み中に別の記事にまとめる予定です)。それでも一部の授業でハイブリッド対応が続き、感染症対策で配慮しなければならないことも多かったので、授業を行うことのストレスは相当ありました。

今年度の授業は休み明けあと1,2週で終わるので、まずは最後まで無事に終わらせられればと思います。ここ2年間は授業方法ばかりに時間を取られて授業内容について手をつけられなかったので、来年度はいくつかの科目で教科書やシラバスに変更を加えようと考えています。僕の授業を履修するみなさんは乞うご期待。

おわりに

年末の振り返りの記事にはその年に撮った写真を一枚載せています。2020年は一度も海外に行けなかったので前年に撮ったベルギーの写真を使いました。今年も海外はおろか道外にも1回しか行っていないので、仕方なく自宅から歩いていける範囲で撮影した中から一枚選んで載せました。

2022年には学生の海外研修引率で5年ぶりにハワイに行く準備を進めています。実現できるかどうかは今後の感染症の拡大・縮小状況次第ではありますが、来年のこの記事にはハワイ(もしくは他の国)の写真を掲載できることを願いつつ、今年の振り返りを締めくくります。