
札響第630回定期演奏会(https://www.sso.or.jp/concerts/2020/09/-630/)を聴きました。新型コロナウィルスの影響で3回続けてキャンセルになったため、定期演奏会としては半年ぶり。僕も札響は8月の演奏会を聴きましたが、キタラでの演奏を聴くのは去年の12月以来。
やっぱり直接身体に感じる音はいいですねぇ。今回はじめてステージの反対側にいますが、思っていたより音はよく響いてます。さすがにピアノはちょっと遠く感じたけど、木管、特にファゴットははっきり響きます。ファゴット好きは一度はPブロックに座るべき。
そしてなによりこちら側に座る醍醐味は、指揮者と演奏者の対話が楽しめること。指揮する背中も素敵ですが、表情もしっかり見えるのはいいものです。
今日のプログラムは、本来はブラームスのドイツレクイエムという大曲が演奏される予定でしたが、一転して演奏者の少ない曲目に変更されました。ただ、そのおかげで普段あまり聴く機会のない曲目が演奏されるとも言えます。ベートーヴェンやシューベルトといった古典の響きを楽しみつつ、間にストラヴィンスキーの管楽器のみの刺激的な小品を挟んでくるあたり、なかなかにくい構成です(選曲はバーメルトさんによるもの)。
前半を締めたのはソリストによるアンコール。ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番のあとにしっとり弾かれたエリーゼのために、にしんみりしました。
後半終了後は指揮の広上さんの挨拶のあとでシューベルトの第2楽章を再演。スピーチのあとでは同じ曲も違って聴こえました。
最後に、これはいつものことだけど、オーボエの艶のある音がうつくしくて、それこそ天に昇ります。ありがとうございました。